みんなが主役となり、つながりを生み出すまちの拠点をつくる

「みんなが主役となり、つながりを生み出すまちの拠点をつくる」

豊橋市が策定した再開発事業の全体concept、
『「にぎわい」と「みどり」にあふれた、まちなか拠点の再生』を踏まえ、
以下の思いを持って、このconceptを設定した。

  1.  いろいろな人のニーズに応え、多くの人が集い、ふれあい、楽しみ、くつろぎ、
    多くの人から親しまれる施設としたい。そして、世代、性別、豊橋在住かどうかに
    関わらず、豊橋のことを好きな人、このまちで暮らしたいと思う人、このまちに誇りを持つ人、
    このまちを訪れたいと思う人を増やしていきたい。
  2. 施設そのものではなく、そこいる”人”が主役となって、
    この再開発への思いに多くの人が共感し、関わっていける場としていきたい。
  3. この施設で完結するのではなく、この施設が起点となり、人と人、まちとまち、世代と世代など、
    あらゆることに”つながり”を生み出し、豊橋の明日につなげていきたい。

 

concept設定の背景
東三河地域は、豊かな自然を有するとともに、東海道の中心に位置する地理的条件にも恵まれている。
なかでも人口約38万人の豊橋市は東三河の中核都市に位置づけられている。

また商工農がバランスよく発展している地域でもある。

  • 農業面では全国トップクラスの農業産出額を誇る。
  • 工業面では自動車の輸入台数、輸入金額ともに全国第1位を誇る三河港を中心に
    臨海工業地帯が形成されている。
  • 商業面では、豊橋駅が古くからの交通の要衝であり、東海道本線を軸に各路線がつながる主要ターミナルとして、
    現在に至るまで重要な機能を担ってきた。これにより商業分野も順調に発展し、これらの産業とともに中心市街地も繁栄した。

しかし1980年代後半ごろから、全国的に中心市街地の空洞化現象が進行し、
都市問題として深刻化してきている。豊橋市もその例に漏れず、まちなかの活力が低下し、
現在では閉店している店舗が数多くみられるようになっている。

人口が減少していく将来を見据え、誰もが「住みたい」と思えるまちとなるためには、
中心市街地を活性化し、豊橋の未来への希望をつくらなければならない。

当再開発地域はかつて百貨店が軒を連ね栄えた地域であるが、
時代とともに人々が必要としているものも、環境も変化してきている。
大きな可能性を秘めたこの地域に、商業的なにぎわいにとどまらない新しい息吹が吹き込まれ、
人々の生活が織り交ざり、はぐくまれるようなまちづくりを推進していきたい。

そうすることで、この再開発が豊橋や東三河の地域にとってなくてはならない拠点になり、
次代のまちづくりにつながっていくことを目指したい。

 

施設展開の考え方
「食・健康・学び」

人はざまざまな動機に基づいて、目的が達成されることを期待し出かけるが、
その動機や目的は多種多様で、かつ時代とともに変化していく。

そのなかで上記3つは誰もが必要とする普遍的なものであり、
それゆえ多くの人が共感し、魅力を感じるテーマであるため、広く人々が集まる要素になりうる。
これらのテーマを軸として、この施設を訪れる人、ここに住む人、ここで働く人にとって魅力があり、
この場所で、世代、性別、その他さまざまな個性を持った人々が交流し、つながっていく施設展開を考える。