令和2年11月26日に記者会見および現場見学会を開催いたしました。 豊橋経済記者クラブの報道機関の皆様、関係者の皆様、ご近隣の皆様等々、大変多くの方々にお越し頂きました。 当再開発事業は、平成22年3月の準備組合設立、平成28年3月の組合設立を経て、平成30年12月より東棟新築工事に着手し、 令和3年7月末の竣工に向け、現在工事中の状況です。 これまでにも大変多くの方々のお力添えを頂くなかで、今日まで事業を進めることができました。心より感謝いたします。 再開発地区の名称とロゴおよびそれに込めた思いについて、また現在の施設計画や工事状況について、 さらに東棟1Fを中心に展開を予定している「東三河フードバレー構想」についてご説明いたしました。 その後、現場内をご見学頂きました。
『emCAMPUS(エムキャンパス)』再開発地区名称・ロゴについて
「e m」と書いて「エム」と読みます。 「エム」は、微笑むの「笑む」の他にも、East Mikawaの「EM」、Eat(食べる)や Education(学ぶ)などの「E」と「Mikawa」をつなぐという意味を込めています。 東三河で暮らす人や関係する人が誇りに思い、笑みがあふれるキャンパスでありたいという意味です。このようにして、笑顔のロゴデザインも誕生しました。
施設構成と東棟事業概要について
- 事業コンセプト:「みんなが主役となりつながりを生み出すまちの拠点をつくる」 施設展開のテーマ:東三河の資源である「食」、豊かな暮らしに欠かせない「健康」と「学び」の3つ
- 豊橋市まちなか広場(仮称)を中心に、現在工事中の東棟、そして東棟のあとに建設される西棟で構成されます。これら全体が『em CAMPUS』です。
- 東棟1F:東三河の食の発信をする場所。後述の「東三河フードバレー構想」の核になります。
- 東棟2/3F:豊橋市まちなか図書館(仮称):学びと交流の拠点になります。。
- 東棟4/5F:オフィスフロア。テナントスペースの他、シェアオフィスやセミナールームを備えた学び・人づくりの機能を持つスペースとなります。
- 東棟低層部の屋上:東三河の農業の魅力を発信する農園となります。
- 東棟6-24F:分譲マンション「THE HOUSE TOYOHASHI」。
- 東棟/西棟に挟まれた中心部分:豊橋市まちなか広場(仮称):交流の核となります。
これら『em CAMPUS』の各施設が協力して、施設を利用される皆さまにより満足していただけるようなサービスの提供を行ってまいります。
社会情勢やテクノロジーの進化など、様々な時代背景の中で、東三河という地で、本再開発で、何を、どう、動かしていくかがカギだと考えています。 東三河に既にある産業をさらに活かしていく為の拠点を創ることがこの街にとっての未来に向けた価値創造をするポイントだと思っています。 その中で出てきた言葉が「フードクリエイターの聖地」です。私も含めて東三河の人がシビックプライドを持てるぐらいの場所づくりをしていきたいという思いで取り組んでいます。 再開発の各フロアの説明があったが、物理的な「床」としての価値に加えて、今の時代は空間が持つ意味や繋がりをどうつくっていくかが大切だと思うのです。
この地域には豊かな食資源があり、様々な開拓精神に支えられてきました。歴史を遡ると、神野新田の開発によって牟呂用水ができ農業が発展してきました。 その成功によって明治時代に豊川用水ができ、渥美半島に水が渡ることで日本一の農業地域になりました。こうしたヒトを“第1世代”と捉えました。 その後、ホテルアークリッシュがオープンし、食材に新たな付加価値を与えようと、地域の生産者と繋がり顔が見える関係を築くなかで、お互いによりよいものを追求して参りました。 また同様の志をもったレストランや生産者も数多くいらっしゃいます。そういった取組をしてきたヒトを“第2世代”と捉えました。 これからは、“第3世代”をこの東三河全域で作っていけるようにしたいと思っています。
技科大のアグリテックの先生と連携して熟練農業技術をIT化して次世代に繋げたり、IT農業の卒業生(約500名)のネットワークを活かしたり。 また料理人育成の観点で生産地を訪問するプログラムを全国の若手シェフに提供したり。新しい流通網を形成したり。行政とともにイベントやアワードなどを企画したり。 農産物だけでなく、練り物や佃煮、漬物、味噌、醤油、酒などといった地場の伝統加工品企業とともにプロジェクトをしたり。 この地域にはある、こうした食の素材をどう結びつけていくかを考え、多様な方々と協力しつつ実装していくなかで、食の聖地をつくっていきたいと思います。 そして、何よりこうした取り組みを世界に発信していくことを意識していきます。 来年秋頃がフードバレー構想の取組みの本格的なスタートとなる予定です。第3世代となるような新しい人材の誕生を期待しています。
開業まで残り1年にあたって
当初は9名の地権者で本再開発事業が始まり、最終的に4地権者となりました。この場所に対して強い思いをもった方々に誠心誠意の説明をし、何度もお話しするなかで、何とかご理解を頂き今日まで進めてくることができました。みなさまのご理解ご協力に感謝申し上げます。今後も引き続きご協力をお願いいたします。
再開発ビル竣工後の運営に関して、特に地方都市では、収益性の観点で非常に厳しい状況です。しかし一方でそれだけポテンシャルも残されているといえるかもしれません。レストランや物販の「モノ」だけではなく、発信や交流など多様な楽しみを提供し、いかにサステイナブルなものにできるか、様々なチャレンジをしていきます。
現場見学会の様子
関係者約50名、テナント様・近隣の皆様約50名の総勢100名以上の方々に工事中の現場をご覧いただきました。
当日資料
本編:20201120_emCAMPUS (下記は抜粋版)